広島民話図書館

今回は北広島町のかたの民話です。
40年ほど前、RCCラジオのマイクの前でこの民話を語って下さった女性、
現在92歳でご存命でした。
そのかたの娘さんと息子さんに事前に話をうかがうことができました。

このお話は、92歳のお母さんがまだ小さかった頃、
昭和初期の太平洋戦争前に
お母さんのお母さん、ですからおばあさんから聞いた話だそうです。
ご近所に「いわおさん」という人が実際にいて、
その「いわおさん」がいつも昼寝をしているのを見て
おばあさんが想像力を広げて話を作り
小さかったお母さんに話したんだそうです。

近所のよく知る「いわおさん」がどうなってしまうのか、
周りで聞いている子供たちを想像しながら聴いてみてくださいね。


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話の筋自体は「おむすびころりん」や
先々週ご紹介した「お団子おばあさん」に似ていますが
ねずみの国へ迷い込んだのは近所のいわおさん。
しかも、話の途中には周りで聴いている子供たちの名前も出てきたりして、
話を紹介してる私には
子供たちが目をキラキラとさせるのが手に取るように浮かんできました。

現在92歳の女性が約40年前に話したこの民話。
幼い頃に聴いた話を大人になってもはっきりと覚えていたことになります。
口伝えで聴いた楽しい話を覚えている・・・
とても感動しました。

現代の私たちにとって、戦前の風景で思い浮かぶのは白黒の世界。
でもこうやって子供を慈しんだり、冗談を言ったり
各地の里に広がっていたそれぞれの家族の温かい風景が、
民話を通して鮮やかに伝わってきます。

原爆の日を前に、
広島の愛おしい風景をこの番組で伝えたいと心に思う放送になりました。



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