ナチュラリスト読書会


原爆の惨禍から生き延びた浄土真宗の僧侶・渡邉普相が教誨師となり、
それを広島出身の著者・堀川 惠子さんが緻密な取材で書いた一冊。
50年間、死刑囚と対話を重ね、死刑執行に立ち会い続けた教誨師が
「わしが死んでから世に出して下さいの」と言い、
著者はその約束を守り、本にした。

実はここ数年僕は、「死刑」に関しては避けていて思考停止状態だった。
結論出ないし、第一関係ないし。
それでも悲惨なニュースに接すると
「なんであれが無期懲役なの?みんな死刑にすればいいのに。」
関係ないのをいいことに、僕は他人の命を勝手に抹殺していた。
そんなときにあらためて読み返した一冊。

「恨みを晴らしたい!」「仇を打ちたい!」「加害者は絶対許さない!」
ねぇ、その感情の中に正義を貫くにはどうすればいいの?
僕たちは考え続けなければならないのだと思う。
それが義務だと思えた一冊。

             一文字弥太郎



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