アシスタント:福岡奈織
Canvas Traveling Edition
広島の最前線で活躍するさまざまなジャンルのクリエーターがパーソナリティを務めるCANVASのスピンオフ番組。番組では学生時代にピースボートで世界一周も経験した福岡奈緒が、旅が好きなゲストを交えて、旅の記憶と、旅を彩る良質な音楽とともにナビゲートします。
広電的場町電停のすぐ目の前に2018年8月にした「café あかいはりねずみ」。朝7時のオープン時間には、店主水島さんの、朝ごはんを食べてもらえるようにとの思いがあります。
これまでおよそ75か国を旅したという水島さんの旅のテーマは「食べ物」。例えば、今年はウズベキスタンのピラフ、コスタリカのコーヒーとガジョピント(豆ごはん)など。中でも朝ごはんに注目している理由は、流行がないからだそうです。
観光地にはあまり行かず、その地域で食べられているものを食べるため、そして作り方を習うために、旅に出ます。
「café あかいはりねずみ」ではそんな水島さんが各国で食べてきた料理がメニューに並んでいます。それぞれの料理に水島さんが出会ったエピソードが香ります。
朝ごはんトラベラーとも呼ばれる水島さんはさすがのフットワーク。目当ての食べ物と行先が決まれば、チケットはすぐにおさえてしまう。今でも定期的に旅に出るそうで、帰国後は持って帰ってきた材料でのお料理を出したり、テーマとなる国を決めてその国の料理を出すイベントを行ったりもされています。
「みんなのお母さんのような存在でありたい」。ただいま、と入れるような日本の家によくある引き戸の入口。お客さん同士で会話の生まれる小さな空間。海外の観光客にとっては、外国でふと出会い安心する自分の国の料理。これまで旅を重ねてきた水島さんが、旅人を受け入れる場所をつくったからこそのささやかな気配りの数々です。
これからは、カフェのお客さんと海外に行き、一緒に食べ物を通して交流するツアーをつくる予定だそう。食べ物は、どこでも誰にでも共通。美味しくて笑顔になって、一緒に食べる時間を共有することができる。健康や生命の根源にある食を通して聞く世界の話は、自分ととても繋がっているように聞こえました。
オンエアリスト
- Allouma Allouma/Mohammed Assaf
- ジャズ組曲ワルツ2番/アムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団&リッカルド・シャイー
- 神よ、アフリカに祝福を/Soul Influence
- hoppipolla /Sigur Ros
- the poet/ Tigran Hamasyan
- アランフェス協奏曲・第一楽章/村治佳織