松本裕見子のDearWoman

小さな病変も見逃さないように


23回目は、
土谷総合病院 小児科 田原昌博先生です。
胎児心(しん)エコーついて伺いました。

胎児心エコーとは、
お母さんのお腹の中の赤ちゃんの心臓を
超音波で見る検査です。
胎児の心疾患を見るための検査でもあります。
先天性心疾患という心臓の生まれながらの形態異常は、
軽症を含めると、生まれてくる赤ちゃんの1%、
つまり100人に1人の頻度で生じているとされています。

遺伝の要素もあって、
お母さん自身が先天性心疾患である場合には、
そのお子さんが心臓病である確率は2~12%、
お父さんが先天性心疾患である場合には
1~3%とされています。
家族歴に先天性心疾患の既往がある場合や、
産科健診で胎児の心臓の形態異常や
染色体異常・不整脈などが疑われた場合に
胎児心エコーを受けることになります。

胎児の心臓は、大きさも2、3cmと非常に小さく、
まさにミクロの世界、、、。
しかも、お母さんのお腹の中にいる胎児は、
胎児循環という胎児特有の循環形態を持っていて
右心房と左心房の間に卵円孔という穴があり、
肺動脈と大動脈の間には動脈管という管があるそうで、
酸素の多い血液は右心房と左心房の間にある
卵円孔という穴を通って、優先的に脳を含む上半身へ
酸素消費した静脈血は赤ちゃんは肺呼吸していないので
動脈管を介して大動脈へ流れていき、
臍動脈から胎盤へ行きます。
そして、卵円孔や動脈管は出生後には不要となるので、
自然に閉じていく特徴を持っているそうです。
凄いですよね。

出生後、早期に処置が必要となるような
重大な心臓病を胎児心エコーでしっかり見つけること、
小さな病変も見逃さないように
注視しながら行っていますと田原先生。
小さな命を守る、その力強いお言葉に
感銘を受けました。




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