松本裕見子のDearWoman


105回目は
広島中央通り 香月産婦人科 信実孝洋院長です。
臨床遺伝専門医として「遺伝カウンセリング」に取りくまれています。

その検査の一つ
「新型出生前診断(しゅっせいぜんしんだん)NIPT」とは
染色体の異常を見つける診断。
人間は22の対になった染色体があるんですが、
通常なら2本の染色体が3本になったりすることがあるんです。
これをトリソミーといいます。

2022年、厚生省からの通達で、
全妊婦さんにNIPT検査を案内するようになりました。
以前に比べ精度がよくなり、
ダウン症のお子さんを見つける感度はNIPTは99.1%、
追加の検査として受けていただく
羊水検査の感度は100%と言われています。

妊娠初期の妊婦さんにパンフレットなどを配って
NIPTという検査があり、
遺伝カウンセリングを受けることが出来るという情報を
お伝えします。

遺伝カウンセリングは、予約制で
こうした検査の結果を話す前に、
まず実際にどのように考えているかの方針をしっかり聞きます。
お二人の生活や考え方によって、
子どもをあきらめるという選択もありますが
NIPT断の本来の目的は、お子さんに異常があったら、
それを見つけて準備をするためのものです。

異常が見つかった場合、皆さんが心配されるのは、
1人でこの子が生きていけるのかということだそう、
もし、そうだったとしてもさまざまな制度や
行政的な支援があることもお伝えし、
たくさんの選択肢があることを知って頂きます。

もちろん私たち医師は患者さんのどんな判断も尊重し、
それを受け止めてサポートしていきますと信実先生。
命に向き合うからこそ、悩むのは当たり前です。
先生方の心強いサポート、これからもよろしくお願いいたします。





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