車に乗っている人、自転車に乗っている人、歩いている人、それぞれの立場で街の見え方は違うということはよく聞く話なのですが、保田先生の場合は、またちょっと違うのです。
全ての街を飲食店を中心に記憶しているのです。
例えば、街のランドマークとなる有名な建物、公共施設だったり、あるいは本屋さんだったり、みんなが知っている目印があるものなのですが、この「みんな」が曲者で、保田先生はこの中に入っていない可能性が高いのです。
「あの公園の先ですよ」「どこやそれ?」
「ボロッボロの(いい意味で)ラーメンのとこか」
「そういえばそんな店もあったような」
こんな感じなんです。
ラジオをやっている身からすると、これは困った事態です。
だって、こっちは常識だと思って話すことが通用しない訳ですから。
もう、相手を見て、話を変えないと仕方がない訳です。
「保田先生なら、こう言った方が分かるかな」みたいな。
みんなに向かって放送しているラジオ番組も難しいですよね。
大丈夫かなって、ディレクターは何だか心配になってきました。
この話も、ちゃんと伝わってますか?