広島民話図書館

「鬼の豆」

今回は、尾道市因島の椋浦(むくのうら)の民話です。

椋浦は現在は80人ほどが住む小さな地区ですが、
19世紀初頭には千石船を30隻も持つ
因島で最も栄えた村だったそうです。
県の無形民俗文化財に指定されている「法楽踊り」を
今も大切に受け継ぐなど歴史ある椋浦。

この椋浦で昔語られていたのは、
勇敢な女性が、村人を困らせる鬼から人々を救うため、
知恵で立ち向かうお話です。


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「白羽の矢が立つ」というのは、「抜擢される」というイメージのある言葉ですが、
本来はこの民話のように「大勢の中から犠牲者として選ばれる」という意味。
自然災害など当時の人々を恐れさせた現象を鎮めるために
人を捧げるという「人身御供」は、全国各地で様々な伝説として残されています。

人から人へ口伝で残されてきた民話。
どこまでが本当にあったことなのか、今となってはわかりません。
しかし、こんな伝説が親から子へ敢えて語られてきたのも、
悲しい歴史を忘れちゃいけないんだよ、という
先祖たちへの想いがあったからなんでしょうか。



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