広島民話図書館

「国兼池の人柱」

春休みは庄原の国営備北丘陵公園で遊んだ、という方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
花にあふれ、たくさんの遊具にアスレチック、キャンプ場と
一日かけても遊び尽くせないほど広い公園は
私も大好きな場所です。

この公園に国兼池という大きな池があります。
ボートで遊ぶことができますよね。
中国自動車道を走っていると庄原インターの近くで見える、あの大きな池です。

この国兼池は、庄原の地元の人にとって
なくてはならない大切な池です。
それがなぜなのか、
地元の子供たちも小学校で教わるという伝説です。


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国兼池には、こんな悲しい伝説があったんですね。

旧庄原市内は保水力のある高い山が少なく、
丘陵地帯で高低差があるため、
川から田畑に水を引くための灌漑で
昔からとても苦労してきたそうです。

現在、旧庄原市内には大小925個もの(!)溜池があります。
例えば、桜の名所の上野池は江戸時代に完成した溜池です。
そして国兼池も江戸時代に着工したのですが
完成したのは約300年後のこと、戦後になってから。
10キロほど離れた本村川から6つの尾根、3つの谷を越えて
水を引くというとても過酷な工事だったそうです。

この国兼池が完成してからは、庄原の田畑を潤し
庄原の人たちの命をつないできました。
ですから、お国とお兼の伝説の残る国兼池は
庄原の人に無くてはならない、誇り高い池なのです。



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