この1ヶ月本当に色々なところに行った。
台湾から始まって家族旅行の那須、仕事で、沖縄、
明後日からは韓国、青森と続く。
その後も7月上旬までびっしり予定が続いている。
旅に出てボクが、一番困ることは、排泄の問題だ。
他にも寝返りが全くできないボクは、
介護ベッド様様な生活を送っているんだけど、
それがないとホテルの枕を側面に噛ませたり、色々工夫も必要となる。
そのことは次回話そうと思うが、今回は妻がいない旅。
それで困るのは、阿吽の呼吸とも言える有難い介助は
どんなに優れた人でもうまくいかないこと。
それをAIやいろんな機械や道具で代用するんだけど、
今のところ妻の阿吽の呼吸を抜くものはない。
まあ、阿吽の呼吸は妻だけで成り立っているわけではなくて、
ボクも一応加わっていて、それを妻に褒められる。
例えば、リビングからボクの寝室に行く場合、
まず、リビングのドアを開ける。部屋の方に手前に引くタイプのドアだ。
車椅子を押していると、後ろからだと
妻は一回車椅子を止めて横に回らないと取手には届かない。
で、車椅子が近づいたらさっとボクが取手に手をかける。
そしてそのタイミングで、妻が車椅子を一回後ろに引く。
そうするとドアが開く。開いたドアをちょっとボクが押さえれば通過できる。
廊下を通って次は、ボクの部屋に。
わざと、かちゃん、と音がするまで閉めていない
ドアのノブに手をボクがかけて
またまた、妻が車椅子を後ろに引く。するとドアが開く。
近くで見ていた取材に来た人がそんな様子を見ていて
「すごいシステムですねえ」と感動していった。そんなことが随所見られる。
車椅子への移動だって、ベッドに寝るときの位置移動だって
もう12年になる介護の積み重ねで、
お互いの動きがわかっているから一番楽なのである。
とはいえ、妻もぼくも毎年、歳をとる。
いつまでも若くないし、妻だって病気にだってなる。
妻に頼りきっているのも良くないと、最近では妻がいなくても
行動できるように色々試してみているけれど。旅となると大変だ。
今の二人の課題は、自立である。本当か?
この歳で自立を真剣に考えるなんて。
遅いような気もするけど頑張ってみようと思う。