今週のハイライト


今日のキーワードは
「電子カルテ普及計画と、国の〈見積書〉」。
7月、8月の続きのお話です。
9月9日に厚生労働省から「電子カルテ普及計画」という工程表が出ました。
「いくら」と「どうやって」の二つの焦点でお話しいただきました。

まず「見積書」。
医療分野の「デジタル・サイバーセキュリティ」の要求額は2,561億円。
前の年の当初予算は、14億円だったので、桁が二つ変わっています。
国の本気がはっきりと金額になって現れました。

柱になっているのが「電子カルテの普及支援」、新たに604億円です。
国のお墨付きを受けたクラウド型の電子カルテを医療機関が導入するとき、
費用の半分を国が補助する。いま院内のサーバーで動いている電子カルテから、
お墨付きの製品へデータを引っ越すときの費用も、半分を補助する。
ただ、補助はありがたいが、「データの引っ越し」とは何を運ぶことなのか、
国としてのはっきりした定義がまだないとのこと。ここが課題だそうです。

来年の春以降、「お墨付きの電子カルテ」と「その導入を後押しする補助」が
同時に走り出す組み立てとなっています。
医科の診療所で電子カルテを入れているのはおよそ7割。
病院も7割から9割。歯科の診療所は4割ほど。
国の目標は「2030年に、ほぼすべての医療機関」、あと4年です。
ただし紙のカルテを使う診療所は「電子カルテの導入は可能か」という問いに、
半分あまりの方が「難しい」と答えています。
国はこの「難しい」という声に対しても対応を用意しています。

また、医療機関のサイバーセキュリティ強化に、137億円。
生活に近いところでは、
マイナ保険証を使いやすくするための環境整備に281億円、
電子処方箋の機能拡充に22億円。
国立病院機構の病院に生成AIや音声入力を入れて、
看護の記録や会議録づくりを効率化する事業に30億円が要求されています。
また、エージェント型AIによる業務支援サービスの開発支援、25億円。
看護師さんが夜勤の中で書き物に追われている時間を、
患者さんのそばにいる時間に戻すための投資だそうです。

7月に「方針」が決まり、8月に「お墨付きの制度」ができ、
9月に「見積書」と「工程表」が出そろいました。
財務省の査定があるので、この数字がそのまま通るとは限りませんが、
国が医療のデジタル化を本予算で腰を据えて進める段階に入ったことは、
はっきりしました。

株式会社レスコの藤川佳應社長に教えていただきました。



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