東林館高等学校理事長 喜田先生の親子教育相談所。
今月のテーマは「子どもとネット」でした。
自分のスマートフォンを持つこどもの割合は年々増加しています。
内閣府の調査では、自分専用のスマートフォンを利用している割合は、
小学生で64.0%、中学生で91.0%、高校生では98.9%に達しているとか。
それに伴い、インターネットの利用も長時間になっています。
ネット利用に付き物なのが、SNS、そしてそのトラブル。
ペアレントコントロールやフィルタリング機能を活用して、
子どもたちを守るのも有効的です。
また、家族の中でスマホ利用のルールを作ることも大切ですよね。
広島県警の少年育成官の方によると
「現在の少年犯罪で、スマホが絡んでいない事件は一件もない」とか。
スマホは便利な反面、トラブルもあるので、
親もある意味覚悟を持って子どもに与えないといけませんね。
ネットいじめや個人情報の流出も問題視されています。
また、今問題になっている「闇バイト」もネット上のつながりからですよね。
ほかにも、有料サイトへの課金や有害サイトの閲覧、スマホ依存も。
メディアリテラシーの専門家の意見で共通しているのは、
「ネットモラルは家庭モラル」!
親子関係の在り方、家族の在り方がそのまま現れるそうです。
いちばん大事なことは、
子どもたちにトラブルを一人で抱えさせない、孤立させないこと。
何かが起きたときに、
日頃から相談できる関係を築けると良い、とのことでした。
詳しくは「こちら」をチェック!
テレビ、ラジオ、スマホ、SNS、いつの間にか、次から次へと情報が押し寄せてくる現代、
情報のスピードや人間関係に、ちょっと疲れたなと感じる方も、多いのではないでしょうか。
きょうは、「人の話を聞くプロ」に、お話を聞いてもらおうということで、
肩書は「精神科医など」という星野概念さんにお話をうかがいました。
20代のころはミュージシャンになると信じて疑わなかった星野さん、
30代半ばでなかなかセールスには結びつかず、その夢に区切りをつけようと決意します。
その中で医療を勉強していて面白いと思ったものが、精神科医だったということです。
現在も精神科医のお仕事と並行して音楽活動や執筆活動も行っているので、
精神科医「など」とついているようです。
まぁみんな「など」だと思うんですけどね、と星野さんは笑います。
診療という限られた時間の中で、丁寧に相手の「こころ」と向き合い、
きちんと話を解きほぐす。なかなか出来そうな仕事ではないですよね。
でも星野さんの話し方、その空気感に岡さんも同調していきました。
おふたりは、波長が合うようでしたね。
情報のスピードがせわしなく、雑音と感じられるものも多い中で、
こころがしんどいと感じることも多いように思います。
なかなか気持ちに余裕がないとどんどん省略していくと、
色々なものに焦って、豊かさが生まれない。
まぁいいか、と思える余裕こそ今の時代に大事なものかもしれません。
こころを肉体的に定義することは難しい。
だからこそ、ないものを感じるないものを探っていく、だから面白い。
そんなお仕事なのかなとも思いました。
星野概念さんの新刊、「こころをそのまま感じられたら」は、
講談社から出ています。
今日のつどいのひろばは、先日、福山市にある
盈進中学高等学校で行われた、作曲家の阿部海太郎さんの講演、
そしてインタビューの様子をお届けしました。
朝ドラ『らんまん』の音楽を担当された阿部さん。
盈進中学高等学校での講演は2度目だそうです。
そのご縁は、延校長先生との交流から。
「青い鳥楽団」の近藤宏一さん、という方が大きく関わります。
「青い鳥楽団」とは、岡山県にあるハンセン病療養所
「長島愛生園」で活動されていたハーモニカバンドです。
近藤さんは、楽団を作った方。
10歳で発症、11歳の時に入園、生涯を愛生園で過ごされました。
手の指と視力を失いながらも、ハーモニカ演奏に打ち込んだ近藤さん。
1953年に「青い鳥楽団」を発足しました。
12人のメンバー全員が入所者で構成され、
ほとんどの方が全盲、さらに手や足に不自由を抱えていました。
演奏曲のジャンルは多岐にわたり、
重いハンディキャップを抱えながらも努力を重ねられ、優れた音楽センスで、
全国各地に公演に出かけるなど、音楽性の高さも注目されました。
海太郎さんは、長島愛生園を演奏で訪れ、青い鳥楽団を知ります。
楽団の音楽性の高さに驚くと共に、
存在を知らなかったことにショックを受けたそう。
もっとこの楽団を知りたい!と思った海太郎さん、
7年前に延先生と出会います。
25年以上にわたってハンセン病差別についての研究や活動を
続けられている延先生は、生前の近藤さんとの親交も深い方。
延先生とのご縁から、海太郎さんは、青い鳥楽団について調べ、
さまざまな発見があったそうです。
青い鳥楽団は、長島で暮らした方々の心を癒す存在。
ただ、演奏に対する努力は壮絶なもの。
ブリキの点字楽譜を唯一感覚がわかる舌で覚え、
演奏する楽器も独自にアレンジ。
音楽への追及はすさまじく、誇り高いものでした。
そんな青い鳥楽団ですが、演奏の音源があまり残っていません。
海太郎さんは、現存する音源から、青い鳥楽団の音楽を残していこうと
数年前から取り組まれています。
早ければ来年、海太郎さんによって再び「青い鳥楽団」の音楽が、
響き渡るかもしれません。
皆さんも「青い鳥楽団」の音楽の今後に、ぜひ注目してみてくださいね。