つどいのひろば

まもなくバレンタインデー!チョコレート!
と毎年盛り上がりを見せますが、
チョコレートのこと、実はあんまり知らないかも…?ということで
広島大学名誉教授の佐藤清隆先生に、
チョコレートのこと、さまざまな角度から教えていただきました!

まずお聞きしたのは、チョコレートのウソ・ホントを4問!
1 チョコレートの原産国は、ガーナである ⇒ ウソ
2 日本では、カカオの生産はできない ⇒ ウソ
3 チョコレートの生産量は、世界で増え続けている ⇒ ホント
4 チョコレートと労働問題は、切っても切り離せない ⇒ ホント

チョコレートの原産地は、南アメリカのアマゾン川の流域、
そして現在のカカオの生産国1位は、ガーナのお隣、コートジボワール!
ダントツの1位なんだそうです。
実は日本のカカオ豆の輸入先として一番多いのがガーナ。
政府のサポートもあり、日本のチョコレート会社の大半が、
ガーナから安定的に買っています。
ちょっと意外なのが、生産国第3位がインドネシアなんだとか。

続いて驚きだったのが、「日本でもカカオの生産はできる」!
小笠原諸島や沖縄などで生産されているそう。
ただ、カカオを育てるには年中温室などで16度以上を保ち、
さらに湿度も必要、と、手間もコストもかかる。
そのため、完成したチョコレートも高額になります。
それでも食べてみたい!というマニアの方もたくさんいらっしゃるので、
なかなか手に入らないようです。

そしてやはり大人気のチョコレート、生産量も増え続けています。
特に東南アジア、中国、インド、旧ソ連圏で伸びているとか。
カカオ豆には、600万トン~700万トンの需要がありますが、
供給量は500万トンと、すでに足りていない!
そこで、プレミアムな豆を買う人たちが出てくる、
安く売るには大量生産、そういった豆はあまりランクが高くないので、
国際価格以上の値段では売れない、とつながってしまいます。

最後に労働問題とのつながりについて。
先生が見て来られた中では、子どもたちが働いていることはあっても、
児童虐待、のようなひどさの環境ではない、そうです。
ただ、いま不安視されているのが、生産者の減少。
農業としてのカカオ生産の担い手が減っています。
そこで、きちんとビジネスとして、生産国の人とチョコレート会社とを
信頼関係の下、繋ぐことが大切になってきます。

私たちにできることは、チョコレートをしっかり食べること!
需要が多ければ、供給も増やす必要があり、
品質のいい豆ができることで、国際価格に上乗せで豆が売れる、とのこと。

日常に根付いたお菓子、チョコレートですが、
知らないことがたくさんありました。
皆さんもチョコレートの背景を考えながら、たくさん食べましょう!



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