いつも各地を飛び回っているアーサーさん。
最近は、島根で作家のねっこかなこさんと詩の創作のワークショップ
などもされているそうです。
そんなアーサー・ビナードさんが翻訳を務めた絵本「やばっ!」が
2月に刊行されました。この絵本は原題を「NON STOP」と言って
作者は「すてきな三にんぐみ」「ぺちゃんこスタンレー」などで
知られるトミー・ウンゲラー。2019年に亡くなったトミー・
ウンゲラーが生前最後に手掛けた絵本になります。
舞台は草木は枯れ、いきものはいなくなり荒れ果てた地球。
人々は月に逃げ、ひとり残ったぼく。影にみちびかれ、危険を
すりぬけながら、ぼくはどこへむかうのか。といった少し怖くも
思える内容ですが、トミー・ウンゲラーはこの絵本で読者に
何を伝えたかったのか。
そして、この絵本に合わせてアーサーさんが紹介してくれたのは
戦後詩の代表的詩人として知られる石原吉郎の「世界がほろびる日に」
という一編の詩。
世界がほろびる日に
かぜをひくな
ビールス(ウィルス)に気をつけろ
ベランダに
ふとんを干しておけ
ガスの元栓を忘れるな
電気釜は
八時に仕掛けておけ
という短い詩です。
アーサーさんが導き出した2人の共通点は、
「究極の時に何を備えておくか、これからどう動くかを決めるのは自分」
ということ。
あなたは、その時に何が出来るでしょうか?
いま、人気で売り切れの書店も多いとのこと。
見つけたら是非ご一読ください!
アーサーさんには来月もいろんな詩を紹介してもらいます。
お楽しみに!
東林館高等学校理事長 喜田先生の親子教育相談所。
今月は「新学期の不安」をテーマにお話を伺いました。
新しいクラスにどう馴染んでいくのか、対人関係は不安ですが
全く焦る必要はなく、まずはちゃんと中心を感じられる自分を作り、
クラスというチャレンジングな場へ出ていけるよう準備をすること。
そのためには、家の中が安心安全の基地であることが必要です。
そうして、テリトリーを少しずつ広げていきましょう。
子どもに、家が「安心して失敗できる場所」だと心から伝わると、
外にチャレンジできる心の強さや耐性を家の中で育んでいきます。
その強さや耐性を持って、
新しい環境という未知の分野へ飛び込んでいけます。
時には失敗したり、痛い想いをすることも大切です。
友達とのつながり方も、
SNSなど、保護者世代が子どものころとは違うもの。
「積極的な見守り」のスタンスが大事だそうです。
トラブルを防ぐための基本ルールを話しておくと安心です。
また、新学年になって勉強が上手くいかない不安やストレスを和らげるには、
頑張っている過程やチャレンジしたことをほめてあげることが大切です。
ストレスや「新学期疲れ」が体に出てしまうことも。
不調を早く改善するには、まず、みんなそうだと思うこと。
あまりにもひどい時は別ですが、
自分がどう接してほしかったかを思い出してトライしてみては。
お子さんが悩みがありそう、でも口にはしない、
そんな時は気になるけれど、積極的な見守り、
または、お子さんのご友人や学校の先生など、
本人ではないルートから気にしてみるのもいいかもしれません。
先生に相談しよう、となった場合は、
聞くことの要点を事前にまとめておくと、
聞き忘れもなく、スムーズにいきます。
放送の内容について、詳しくは「こちら」をチェック!
現在、横川シネマで上映中の映画「鹿の国」。
日本最古の神社のひとつ、諏訪大社の四季の祭礼を追った
ドキュメンタリー映画を撮った映画監督、弘 理子さんに
お話を伺いました。
弘監督は広島出身!久々の帰郷のタイミングでお話を
伺うことができました。
長野県の諏訪湖を囲むように建てられた、上社前宮と本宮、
下社春宮と秋宮の四社からなる諏訪大社。
この映画では、いのちの循環への祈りが込められた四季の祭礼を
追うとともに、畏怖と謎に包まれてきた中世の「御室神事」
を再現。冬の間に穴倉に籠められた少年の生き神・大祝の前で
繰り広げられた芸能と、春に化粧を施されて出現する大祝に
捧げられた75頭の鹿の生贄の謎に迫ります。
振り返ると4年をかけて制作された鹿の国。
現在、横川シネマで上映中です。
映画「鹿の国」
横川シネマで4月18日(金)まで上映。
※5日~11日は10時50分から。
12日からは16時20分から上映。