つどいのひろば


いつも各地を飛び回っているアーサーさん。
最近は、島根で作家のねっこかなこさんと詩の創作のワークショップ
などもされているそうです。

そんなアーサー・ビナードさんが翻訳を務めた絵本「やばっ!」が
2月に刊行されました。この絵本は原題を「NON STOP」と言って
作者は「すてきな三にんぐみ」「ぺちゃんこスタンレー」などで
知られるトミー・ウンゲラー。2019年に亡くなったトミー・
ウンゲラーが生前最後に手掛けた絵本になります。

舞台は草木は枯れ、いきものはいなくなり荒れ果てた地球。
人々は月に逃げ、ひとり残ったぼく。影にみちびかれ、危険を
すりぬけながら、ぼくはどこへむかうのか。といった少し怖くも
思える内容ですが、トミー・ウンゲラーはこの絵本で読者に
何を伝えたかったのか。

そして、この絵本に合わせてアーサーさんが紹介してくれたのは
戦後詩の代表的詩人として知られる石原吉郎の「世界がほろびる日に」
という一編の詩。

世界がほろびる日に
かぜをひくな
ビールス(ウィルス)に気をつけろ
ベランダに
ふとんを干しておけ
ガスの元栓を忘れるな
電気釜は
八時に仕掛けておけ

という短い詩です。
アーサーさんが導き出した2人の共通点は、
「究極の時に何を備えておくか、これからどう動くかを決めるのは自分」
ということ。
あなたは、その時に何が出来るでしょうか?

いま、人気で売り切れの書店も多いとのこと。
見つけたら是非ご一読ください!
アーサーさんには来月もいろんな詩を紹介してもらいます。
お楽しみに!



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