つどいのひろば


阪神淡路大震災の発生から30年となった、1月17日。
岡さんは、朝5時46分を神戸市中央区三宮の東遊園地で迎えました。

震災20年の年に出会った加藤りつ子さん、
最愛の息子さん、貴光さんを、震災で亡くされました。
今年もこの日を神戸で過ごすりつ子さんに、
講演や取材でお忙しい中、お話を聞くお時間をいただくことができました。

前日の分灯式で、希望の灯から分けられた炎を、
ランタンで会場に運んだりつ子さん。
重かった、老いを感じた、と、30年の月日を実感されているようでした。






17日は、早朝から多くの方が東遊園地に集まり、
慰霊祭「阪神淡路大震災 1.17のつどい」が行われました。
5時46分に黙とうが行われ、凍えるような寒さの東遊園地には
老若男女さまざまな方が、竹灯籠に火を灯し、手を合わせ、涙を見せる方も。
たくさんの方が、それぞれ違った思いを抱えて集まっていました。




震災の発生から30年が経ち、記憶の継承が課題となっています。

神戸市長田区では、震災当時、大規模な火災が発生し、
921名の方が亡くなり、15,000以上の建物が全壊しました。
長田区役所では、「人・街・ながた 震災資料室」が、設けられています。
この資料室の展示を訪れ、お話を聴く機会をいただきました。








避難所の生活で課題となったことが明確に記録され、
日々の特記事項を区役所の方や応援に来られた方々が
手書きで引き継ぎをしたノート。
私たちの知らない、想像しえない避難所生活の現実がありました。




子どもたちを中心に、多くの方々の前で
ご自身の経験を話してこられたりつ子さん。
振り返ることは、きっとつらく苦しいことだろうと思いますが、
講演を聞いた方の中から一人でも、
心に火が点いてもらえたらそれでいい、とお話しされていました。
岡さんは、その火がたくさんの方に灯ったことを、実感しています。




今日の放送を聞いて、インタビューに答えてくださった方々
そしてりつ子さんの声は、皆さんにはどんな風に届いたでしょうか。

30年、と節目のように言われますが、
きっと過去の出来事の一つ、になることはないんだと思います。
今日の放送を聴いてくださった皆さんに、
少しでも何かが伝わっていれば、幸いです。




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