災害への備えが必要な時代、
皆さんは、避難した時の食事、気にしたことはあるでしょうか?
「厚生労働科学研究班による 食物アレルギーの診療の手引き2023」では
日本では、乳幼児期には約10%、3歳児には約5%が
食物アレルギーのお子さんで、全年齢では推定1~2%とされています。
今日は、災害時の食物アレルギーの現状について、お子さんの話を中心に、
一般社団法人LFA Japan代表の大森真友子さんにお話を伺いました。
大森さんは、お子さんが重度の食物アレルギーがあることから
さまざまな知識を集めはじめ、患者会を立ち上げ、
2017年に、一般社団法人LFA Japanを設立、
食物アレルギーに関する交流会や講演の開催など、幅広く活動されています。
大森さんが「アレルギー防災」を考えるきっかけとなったのは、西日本豪雨。
三原市の患者会から食べ物が手に入らないという声が上がり、
支援物資を送ったそうです。
当時、アレルギー対応のアルファ化米はまだ少なかったとのこと。
昨年1月の能登半島の際は、自治体の備蓄や届く支援アルファ化米が
特定原材料等28品目不使用の商品になっているものが多かったそう。
ただ、炊き出しの原材料表示や、お米以外のものを手に入れる手段は
非常に少なかったとのこと。かわっていないところもあります。
災害時の食事についての課題は、自助の促進と共助の強化。
地域によっては、食物アレルギーの理解が進んでいないところも。
わがままと思われ、SOSが出せない、ということもあります。
自助の面では、自分たちで非常食の備蓄をしておくことが大切で、
事前に試食をしておくといい、とのことでした。
LFA Japanでは、無料でダウンロードできる防災ハンドブックや、
炊き出しガイドブックなども作られています。
こちらはLFA JapanのHPから誰でも見ることができますよ。
アレルギー防災について知りたい方は、LFA Japanの講演会に参加したり、
YouTubeチャンネル「オオモリアル」では、
被災経験のある食物アレルギー患者の方や、
支援された方が出演した講演会をご覧になれます。
有事の際は、互いに助け合うもの。
自分基準ではなく、歩み寄る方法を考えていきたいですね。