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おひるーなプラス~今歯科医から伝えたいこと~

出演:広島県歯科医師会 理事 毛利雅哉先生

Q 新型コロナウイルス感染症について、歯科として今どんなことがわかってきた?
 ⇒巷には様々な情報が錯そうしているが、まだまだエビデンスのある情報は少ないのが現状。
  ただ歯と口の健康を維持することが、
  新型コロナに感染して重症化するリスクを下げることができるのではないか。
  歯と口の中にいる細菌や毒性物質は、
  ほぼすべての臓器に広がって慢性炎症を起こしていることが証明されている。
  歯周病では血液に、誤嚥性肺炎では直接肺に細菌が侵入する。
  そういった状態である所に、新型コロナの感染が加わると、
  免疫暴走(サイトカインストーム)、細菌性肺炎、敗血症といった
  生死にかかわるような病態になる可能性が高くなる。

Q 歯磨きはどうするのが効果的?
 ⇒まずは「時間をかけましょう」。
  とにかく最低5分は口の中をブラッシングしてください。
  そのためには、洗面台の前から離れましょう。
  別の場所で、テレビやラジオなどを見たり聞いたりしながらの
  「ながらみがき」をしてもらえば、思っているより時間はすぐ経つ。

Q 舌を磨くことも大切?
 ⇒舌の汚れは口臭の原因の7割くらいを占めるとも言われている。
  舌苔(ぜつたい)と呼ばれる汚れを取った方がいい。
  専用ブラシややわらかめの歯ブラシを使って、
  舌の後方から前方にやさしく動かしてください。
  水でブラシを洗浄して、ブラシに舌苔が付かなくなるまで
  この動作を何回か繰り返してください。
  大事なのは、とにかく力を入れてこすらないこと。
  舌の清掃は1日1回、朝起床時がおすすめ。

Q そのほかに自分で気をつけられることは?
 ⇒マスクをすることでコミュニケーションが少なくなる。
  口の動きが少なくなると唾液の量が減り、免疫力も低下してしまう。
  口の体操や口を意識的に動かすことが大切。

Q 口の体操って、具体的にどんなふうにすればいいんですか?
 ⇒まず、唾液の減少について、唾液線をマッサージしてみましょう。
 耳の下、顎の後あたりに耳下線がありますのでそのあたりをグリグリする。
 「ブクブクうがい」と「ガラガラうがい」をそれぞれ10秒くらい続けると、
 お口の周りの筋肉などの機能低下を予防できると言われている。

Q 定期的にかかりつけの歯医者さんにかかるというのは感染症を予防する意味でも大切?
 ⇒口の中の健康を維持するためにも、
  専門家による定期的なケアはぜひ続けてほしい。

Q 歯科医での感染症対策はばっちり?
 ⇒もともと歯科医療というのは、感染症との戦いという側面があり、
  これまでもHIVウイルスや肝炎ウイルスなどに対する感染防止に気を使ってきた。
  新型コロナに対してもその経験が生きている。
  日本歯科医師会では、新型コロナに対する感染症対策を実施している医療機関に
  ポスターを発行している。歯科医院に行かれる際には、参考にしてほしい。
  広島市歯科医師会では、新型コロナウイルス対策の動画も公開しているので
  ぜひみてほしい。




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