出演:全国健康保険協会(協会けんぽ)広島支部 尾田 慎一さん
Q 全国健康保険協会(協会けんぽ)とはどんな団体?
⇒・主に中小企業で働く従業員とその家族など
約4000万人が加入する健康保険を運営する日本最大の医療保険者。
・主な活動内容は、健康保険証の発行、各種健康保険給付、
健康診断、保健指導、など実施。
「健康経営」を県内の企業に広め、サポートする活動も行う。
・協会けんぽ広島支部には、広島県民の約4割が加入。
Q 「ヘルスケア通信簿」は、協会けんぽが発行しているんですね。
ヘルスケア通信簿とはどんなものなんですか?いつごろ送られてくる?
⇒・ヘルスケア通信簿は従業員10名以上の協会けんぽ広島支部加入事業所を
対象に送付。
・過去3年分の医療費・健診結果の集計値を記したもの。
・①従業員の医療費、②健診の受診率、③保健指導の実施率、
④生活習慣病リスク保有者の割合、⑤生活習慣をグラフにし、
健康に関するデータを見える化したもの。
・広島支部全体や同業種の平均値との比較を行っているため
自社の健康課題を一目で把握できる。
・今年度は2月5日に広島県内の事業所10,450社を対象に発送。
Q グラフになっているのでわかりやすい。
健診の受診率が低ければ、受診を促せばいいし、血糖値が高い社員が多ければ
社員食堂のメニューを変えてみるなど次の対応を考える上で参考になる。
⇒・結果は社内で回覧やメールなどで従業員にも情報提供できるほか、
企業の衛生委員会や経営者会議などで健康課題を議題として活用もできる。
・大切なのは自社の健康課題や取組状況を会社と従業員が共有すること。
従業員みなさんが健康づくりの取組を意識し、
進めることで健康増進につながる。
その結果、将来的な医療費の抑制や企業の生産性向上にも
つなげていけることが期待できる。
・ヘルスケア通信簿は健診結果を集計したものなので、
まず年に一度、健診受診を。
コロナウィルス感染症で不安があるかもしれないが、
健診機関でも感染ガイドライン等に基づき、
換気や消毒など感染症予防対策をしている。
Q 尾田さんが特にこのヘルスケア通信簿の中で注目してほしいところは?
⇒・ヘルスケア通信簿のなかで注目していただきたいのは、
医療費や糖尿病リスクの割合。
広島支部の加入者は糖尿病リスクが全国平均より高いこともあり、
協会けんぽ広島支部では糖尿病の重症化予防に注力。
重症化するとさまざまな合併症を発症し医療費がかかるため、
治療を中断されている方に治療再開を促すお知らせを送付。
Q ヘルスケア通信簿の結果を踏まえて、新たな取り組みを始めたい、
でもどうしたらいいかわからないという場合は、
協会けんぽで相談に乗っていただくことはできますか?
⇒・協会けんぽ広島支部に連絡すれば相談可能。
・ヘルスケア通信簿のデータの見方、
生活習慣病リスクに合わせた運動・栄養・喫煙など
健康づくりの提案、他社の健康づくりの好事例の紹介を行う。
・健康づくりの専門家が事業所にお伺いし、
生活習慣病予防・健康経営・メンタルヘルスなど
事業所に合わせたテーマで各種講座を実施。
(現在はコロナの影響で止めているが、4月からは実施したい)
Q 自分の会社でも健康経営に積極的に取り組みたい場合はどうすればいい?
⇒・ヘルスケア通信簿から健康課題をみていただき、
まずは健康経営に取り組みたい事業所は、
協会けんぽの「ひろしま企業健康宣言」に申し込み。
エントリーシートを記入し、協会けんぽにFAX。
(エントリーシートは、協会けんぽ広島支部HPに掲載、
ヘルスケア通信簿にも同封)
・宣言後に送付するチェックシートでまずは現状の課題把握が可能。
・協会けんぽ広島支部:082-568-1011
平日8:30~17:15 にお問い合わせを。