出演:全国健康保険協会(協会けんぽ)広島支部 大和昌代さん
Q 全国健康保険協会(協会けんぽ)とは?
⇒日本は国民皆保険制度を採っているため、
皆さん何かしらの医療保険に加入。
協会けんぽはその中で最も大きい医療保険。
Q 広島県民のおよそ4割の方が加入されている?
⇒案外気づいていない方も多いが、水色の保険証の方は協会けんぽ。
Q 健康保険証の発行から健康診断まで幅広いお仕事があるんですよね?
⇒健康保険証の発行、医療費の支払いなど、日常に密着した仕事から、
加入者の子どもの誕生、また亡くなられた時の給付金の支給など人生に関わる仕事を行う。
Q 協会けんぽでは、加入者の健康状態を分析されている?
⇒「支部別スコアリングレポート」を作成。
全国はもちろん、広島支部加入の40歳以上75歳未満の方の健診データや医療費データをもとに、
加入者ひいては県民の傾向や特徴、健康課題を把握していろいろな事業に生かしている。
Q 健康結果からどんなことがわかった?
⇒・全国的には男性の5人に2人がメタボ及びメタボ予備群。
Q メタボは改めて確認すると?
⇒・おなか周りに脂肪がついた内臓脂肪型肥満の状態。太っている人が全てメタボではない。
・二の腕やお尻に脂肪がついて太っている人は違う(皮下脂肪はいい働き)。
・お腹周りについた内蔵脂肪が増えすぎると、
高血圧、糖尿病等を引き起こす悪いホルモンを出すので要注意。
でもメタボの状態であれば健康な状態に戻れる。
Q 内臓脂肪がたまっているのを簡単に確認する方法は?
⇒・お臍を軸にしてまっすぐ線を引いたわき腹をつまむ。
つまめる人は皮下脂肪の可能性が高い。
つまめない人は内臓脂肪がたまっている可能性が高く要注意。
健診機関でメタボCTのオプション検査も。
Q 広島県民って健診結果や生活習慣に特徴があった?
⇒・健診項目では、糖尿病のリスクが全国平均より高いという特徴がある。
・糖尿病は全身に合併症を起こす怖い病気。失明や神経障害、透析などを引き起こす。
免疫力も低下させるので、コロナ感染症など感染症が重症化しやすく、がんにもなりやすいデータあり。
Q なぜ広島県民は糖尿病リスクが高い?
⇒・糖尿病は、遺伝というよりも、生活習慣が大きく影響している病気。
・広島県民の生活習慣で全国平均より高い項目は、運動習慣の改善が必要な方が約7割。
・睡眠で休養が取れていない方の割合が高い人が約4割。2つの生活習慣の乱れも影響しているかも。
Q これを踏まえて、まず私たちは何から始めたらいい?
⇒・自身の健康状態を確認する第一歩として、1年に1度は必ず健診の受診をお願いしたい。
・コロナ禍のため、令和2年度広島支部加入者の健診受診者数は前年度と比較して12月末現在で
1割程度減少。受診控えは危険!!
Q 健診を受けるだけではだめ?
⇒・健診後には健診結果により、メタボ及びメタボ予備群と判定された方を対象とした
特定保健指導を実施(年間5,000社)。
生活習慣を改善するのは簡単に見えて結構根気や工夫が必要。
保健師や管理栄養士が長く続けられる方法をサポートさせていただく。
・病院への受診控えも起こっている。治療中の方は自己判断でやめないこと。
Q 先週、ウォーキングについてのお話をきいたばかり。
何か運動を始めないといけないですね。
⇒・糖尿病のリスクが全国平均より高い広島県民なので、運動は取り入れてほしい。
・運動する時間がないとよく言われる。階段上り、通勤時徒歩、買い物等。トイレは遠くに。
日常生活に活動を取り入れる工夫紹介(30分:3,000歩、100キロカロリー)
週5回×4週間×12か月≒3キロ減。メタボ5%体重減で解消される。
Q 睡眠不足、休養不足の改善も大切!
⇒・コロナ禍で事業所にお伺いしていると、睡眠不足で不調を訴える方が多いように感じる。
不規則な勤務の方は明るい時間に寝ないといけない。習慣化が難しい。
交感神経を優位にさせることをしない(激しい運動、食事、仕事等)。
寝酒は眠りが浅くなる。コンビニ、携帯画面を最小限に(サングラス)。
・2週間以上睡眠不足が続く方は一度睡眠外来等の受診を。我慢しすぎると結果長引く人が多い。
Q もっと詳しくききたいという方はどうしたらいい?
⇒協会けんぽ広島支部 082―568―1011まで。