出演:広島市歯科医師会 理事 若林大輔先生
Q 節目年齢歯科検診とは何?
⇒・生涯切れ目のない歯科検診とは、
広島市民の方が歯科検診を500円で受けられるという取り組み。
・対象年齢は30.35.40.45.50.60.70歳。
誕生日の月に広島市から節目年齢歯科健診の受診ハガキが
皆さんのところに届くので、それを持参して歯科を受診。
(有効期限1年間)
(通常約5000円相当の健診が500円で受けられる)
Q 全国的に行われているもの?
⇒・「健康日本21」や「歯周病検診マニュアル2015」という国の施策のなかで、
「40,50,60,70歳の成人に対する歯周病検診を全国でやってください」
ということが明記。
それに基づいて、都道府県の各自治体が歯周病検診を行う。
(広島市だけの取り組みではない)
30.35.40.45.50.60.70歳と
節目で健診を行うことから「節目年齢歯科健診」と名付けた。
・去年までは45歳は入っていなかったが、
重度の歯周病患者が45歳からぐっと増えるため今年から45歳も追加された。
Q 歯周病について今一度詳しく教えてください。
⇒・細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、
歯の周りの歯茎や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気。
30歳以上の成人の約80%がかかっていると言われている。
(世界で一番患者数が多い感染症としてギネスブックに載っている)
・広島市の節目年齢歯科検診結果によると、中等度以上の歯周病
(歯と歯茎のすき間に歯周ポケットができている状態)になっている人は
30歳で5割以上。
重度の歯周病(骨が溶けて食べ物が噛みにくくなる状態)は
45歳以上から増えていることが分かっている。
・歯周病は進行を止めることはできても、元の状態に戻すことはできない。
早期発見で治療し、メンテナンスをすることが大切。
Q 歯周病はお口だけでなく全身の健康にも影響がある?
⇒・中でも影響が大きいのが糖尿病。
歯周病が進むと、炎症によって「サイトカイン」という物質が出てくるが、
これは血糖値を下げるインスリンの働きを抑制し、糖尿病を悪化させてしまう。
インスリン治療をしても効果を得られないということになると大変。
・女性の場合、低体重児出産や早産のリスクが高まると言われている。
歯周病の炎症で出てくる「プロスタグランジン」という物質は、
子宮の収縮などに関わる生理活性物質で、陣痛を促進する作用がある。
妊娠・出産を考えている方は歯周病予防をしっかりしましょう。
Q 定期健診を受けている人と受けていない人とでは、
将来の歯にどのような差が生まれる?
⇒・定期健診を受けている人とそうでない人とで、
10年間で歯が抜ける本数を調べたところ、
抜ける歯の本数が大きく違うことが分かった。
・定期健診を受けている方は1本以下なのに対し、
受けていない方は10本近く抜けていた。
・他にも生涯医療費が安くなるなどのメリットもある
Q 自分で気をつけられることはある?
⇒・振動を与えるように小刻みに磨くのがポイント。
2、3本まとめてゴシゴシ磨くのはNG
・歯磨き粉はつけすぎない。ほんの少しだけ。
・1日1回はフロスや歯間ブラシを使って丁寧に。
・うがいは1回程度で、ゆすぎすぎない。
Q ただ自分でできるケアには限界がある。定期的にかかりつけの歯医者さんにかかるというのは大切ですよね。
⇒自分でできる管理には限界があるので、
定期的に歯科でチェックすることはとても大切!