出演:ベンダ工業株式会社総務部・木村雄輝さん
Q ベンダ工業は自動車のエンジンに使われる
金属部品などを製造されている会社ですか?
⇒・自動車、トラック、建設機械、農業機械、船舶等のエンジンを
始動するときに必要なリング状の歯車であるリングギアや、
ドライブプレートと呼ばれる製品を主に設計・製造・販売している会社。
・現在、日本・韓国・中国・タイの4か国に拠点がある。
Q どのくらいの方が働かれていますか?
⇒社員数はベンダ工業単体で150名、内訳は男性129名、女性21名。
グループ全体では約1000名。
Q そんなベンダ工業で力を入れておられるのが『健康経営』。
去年、ベンダ工業の八代一成社長に電話で出演いただきましたが、
印象に残っているのは、会社負担で社員のがん保険に加入されていること。
そういう企業はなかなかないですよね?
⇒・入社から3年を経過した社員には
保険料を会社で負担するがん保険に加入してもらっている。
・実際にがんで治療された社員に対し保険金を見舞金として支給し、
就労復帰への支援も行ってきて、社員には喜ばれた。
Q 去年はコロナ禍で、求められる健康経営の取り組みも
大きく変わったと思います。
取り組みを振り返ってみて、どんな反省点がありましたか?
⇒・昨年は再検査、精密検査の対象者に対して、
受診を促すことがうまく出来ていなかったことが反省点。
・また、当社は再検査、精密検査に要する時間を
勤務時間扱いとしていることも、
うまく周知が出来ていなかったことも反省点。
・そのため、今年からは総務部担当者が分担して、
対象者全員に直接声がけし、受診を促している。
また、社内メールアドレスがある方にはメールで受診を促している。
・さらに、就業規則を見直し、再検査、精密検査の対象者に対して、
受診結果の提出を義務付けた。
Q このコロナ禍、企業の大切な取り組みの一つとして、
感染症対策があると思います。
ベンダ工業では新たな取り組みを始められたそうですね?
⇒・新型コロナウイルス感染予防対策として、
携帯電話の安否確認システムを応用し、
毎朝出社前に検温結果を上司に報告。
・海外グループとの打合せと緊急事態宣言中の社内の会議は
すべてWEB会議で行っている。
・コロナウイルスの流行前からTV会議システムを使用して
海外グループと打合せを行っていたので、
不自由なく、海外グループと密度の濃いコミュニケーションが
しっかりできている。
・限られた部署ではあるものの、在宅勤務制度を導入。
感染症対策がきっかけとはなりましたが、
今後は育児、介護、がん等の治療が必要な社員の
ワークライフバランスを整えるためや
非常時の事業継続のためにも活用ができる制度としての運用を
想定している。
Q 感染症対策と並んで、今、必要とされているのが、
メンタルヘルス対策ではないかと思います。
この点についてはいかがですか?
⇒・メンタルヘルス対策として、従業員へカウンセリングを実施。
一昨年は10代・20代を対象に、昨年は30代を対象に実施。
今年は40代以上を対象に実施を計画。
Q 社員の食生活改善に向けた取り組みも進められているそうですね?
⇒・12月竣工を目指し、現在、建設中の新社屋には社員食堂を設置し、
地元で取れたお米や野菜等を多用した日替わり定食を
毎日提供できるようにする予定。
メニューも和食の他、韓国・中国・タイ料理等も想定しているが、
会社が昼食代を一部補助するので、
安価で出来立ての昼食が従業員に提供できる。
・今年4月に社員全員に試食会を行い、味や量、価格も概ね好評。
Q すでに様々な取り組みをされているわけですが、
今後、健康経営について、どんな点に力を入れていきたいか、教えてください。
⇒・従業員の喫煙率を下げるための取り組みを行っていきたい。
現状の喫煙率が約30%ぐらいなので、ここからさらに下げていければ。