出演:霞クリニック 島村泰輝 医師
広島大学 医学部3年 溝上 希さん
Q CTとMRIはどんな違いがあるのでしょうか?
⇒・CTは放射線を当てることで短時間で体のどこでも輪切りにする検査。
早く全体像をつかむのに適しており
全身どこでも撮影する事が可能で、特に肺に強い。
MRIは簡単に言えば磁石の中に体を入れて撮像する。
時間もかかるし、1回で撮像できる場所も限られているが、
その代わり写した所の状態を詳しく見ることが出来る。
特に頭、胸、子宮卵巣や精巣、手足など、あまり動かない所に適している。
Q 具体的によく私たちが耳にする病気別に、
どんな方法が向いているのか教えてください。
まず、頭の血管の病気についてはどうですか?
⇒頭の血管の病気、具体的には脳動脈瘤というのですが、
これは症状もないので検査しなければ分かりません。
しかし、ひとたび何かトラブルが起きると場合に寄っては
命の危険にも関わるものがある。
そういう血管のトラブルがないかを見るのにはMRIが適している。
ストレスの多い方、家族や親戚にくも膜下出血となった方が受けられている印象。
Q 続いて女性に最も多いがん、乳がんはどうですか?
⇒乳がんはマンモグラフィーで検診する事が一般的。
簡便で早く終わる検査ですが、挟むことに抵抗感があったり、
今までに検査を受けて痛みなどで不快感を持った方もいるかもしれない。
そういった方にはMRIを撮像することで
小さな病変であっても痛み無く見つけることができる。
Q 溝上さんはMRIによる乳がん検診を受けられたと聞きました。
検査の流れなど教えてください。
⇒まず検査用の服に着替えてもらい、次に体に金属がないかを調べる。
胸のあたりがよく見えるところにうつぶせになり、
20分程度そのままの状態でいる。
音が大きいので、ヘッドホンを着用。
痛みもなく、時間がたてば終わる。
Q 男性に最も多いがん、肺がんについてはどうですか?
⇒肺がんCT検診という言葉を聞いたことあるかたも
いらっしゃるかもしれません。
被ばく量を抑えたCTを使って肺全体を取り、
小さなものを含めて肺がんがないかを調べる検査。
タバコ吸っている方や親戚に肺がんを患ったことがある方が
受けている印象。
Q そのほかの病気についてはどうですか?
⇒子宮頚がんや前立腺がんといった病気に対してもMRIは有効。
もちろん色々な検査がありますが、
やはり画像診断を有効活用すると、
安全に病変の発見に繋がっていく。
Q 患者にとってCTやMRIといった検査を受けることは、
がんの早期発見という意味で有効ですね。
⇒その他の診断方法、問診や視診、触診だけでは、
たとえばがんを早期発見するのは困難。
画像診断によって、がんの病巣がどこにあるか、
どのぐらいの大きさか確認することが欠かせない。
CTやMRIは小さな病巣や変化を見つけることができ、
主に精密検査として位置づけられることが多い。
Q CTは被ばくの心配などはないのでしょうか?
⇒人体に影響を及ぼさないレベルではありますが
X線を使う検査ですので少量の被曝はする。
とはいえ、PET検査やマンモグラフィーのような
他の放射線性検査と比較しても圧倒的に高いという訳ではない。
Q MRIは金属があるとうまく検査できないということでしたが、
過去に手術した方などは受けられないのでしょうか?
⇒受けられないわけではない。
MRIは体内に金属があると上手く画像が撮影できないことがある。
例えば手術で金属を埋め込んだりすると
その部分を中心に画像にならないので
検査しても運悪くそこに病変がある場合に
見逃されてしまうリスクがある。
CT、MRIのどちらにもいえることですが、
検査を受ける人のメリットがデメリットよりも上回る場合に
検査は行われるので、
いずれにしても検査前に行われる医師との面談は大事。
Q 最後に、体に不安がある、画像診断を受けたい、
診てもらいたいという方は、
霞クリニックで誰でも診ていただけるんですか?
⇒肺がん検診や、脳ドックを主体とした検診を実施。
いわゆる健康診断や日帰りドックとは異なり、
特定部位や疾患に特化したオプション検診のようなもので、
長くタバコを吸うし家族歴もあるから肺がんが心配、
くも膜下出血の家族歴があるから脳動脈瘤が心配
というような方にお勧め。
Q ほかの病院やクリニックにかかっているという方は?
⇒その病院で画像診断が受けられる場合もある。
霞クリニックでの画像診断を希望される場合は、
先生に紹介状を書いてもらって、
それを持ってお越しください。
検診・紹介、いずれの場合でも電話やメールでお問い合わせください。
※電話:082-282-0033
あるいは「霞クリニック」で検索を。