出演:全国健康保険協会広島支部 大和昌代さん
Q 大和さんがお勤めの全国健康保険協会は、
健康保険証の発行や、自己負担分以外の医療費の支払いなど、
医療保険に関わる様々なお仕事をされているんですよね?
⇒加入者のみなさんの日常に密着した仕事等を行っていて、
私は健診・保健指導を担当しています。
広島支部は、健診の受診率及び治療が必要な方の受診率も
全国平均に比べて低いという結果が出ています。
Q 以前コロナの影響で健診受診者が減っていると聞きました。
もともと低いうえに、さらに下がっているということですか?
⇒お勤めされている本人さんは、コロナ禍前に比べ、
6割程度戻ってきていますが、そのご家族については2割程度にとどまっています。
家族が生活習慣病を発症し、重症化してしまった場合、
介護等の関係でお勤めに影響が出かねません。
家族の受診も同様に進めていただきたい。
Q ただ健診を受けたら安心!というわけではないですね?
⇒それだけではもう一歩。健診は受けた後が大切。
健診を受けて、何らかの異常があったときは、詳細な健診を受けていただくか、
生活習慣の振り返りのための健康相談を受けていただきたい。
広島支部は、血糖値や血圧値に異常があった方に対し通知を行っている。
通知後の医療機関への病院受診率が全国平均より低く、10%を下回っている。
Q.どうして行かないのでしょう。
⇒自覚症状がないからだと思います。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病は自覚症状がなく進行する
Silent Diseaseと言われています。
特に気を付けていただきたい方は、
血糖値や血圧値、脂質値等の値が、重なっている方で、
急速に動脈硬化が進行します。
自覚症状が出てくるのは血管が7割以上詰まってからと言われているので、
自覚症状が出てから病院に行っても手遅れになるケースが多くなる。
Q.怖いですね・・・。
⇒動脈硬化が進行し、ある日突然、死に直結する病気につながることもある。
もし、運転中に起きてしまったら…自分が亡くなるだけでなく、
何の関係のない方まで巻き込む可能性もあります。
それくらい怖いことだと自覚していただきたい。
Q. ただ、少し数値が気になっても、大きく外れているわけではないし、
自分は大丈夫と思ってしまうことってありますよね。
⇒一つ一つは大きく外れて異常値になっていない方でも
リスク項目が重なっている場合、
心疾患や脳血管疾患などの動脈硬化疾患を発症するリスクが
大きく上昇します(例:約30倍)。
まずは年に一回は健診を受け、異常があった項目については
生活習慣を改善する等の工夫が必要。
Q そのためにも、健診で異常があった場合は
早めに相談にのってもらうことが大切。
ちなみに、どこで受けられるのでしょう?
⇒生活習慣の改善が必要な方には保健師・管理栄養士が
保健指導を行っています。
健診当日の特定保健指導を受けるメリットとして、
ほとんどの健診機関が3か月後の血液検査3,300円が無料の仕組みを作っている。
生活習慣改善効果が数値で分かるのでお得。
100日は継続しないと結果はでないので、継続が大切。
また、要治療や要精密検査等の項目があった場合は
かかりつけ医への受診をお勧めしている。
協会けんぽでは、健診機関と契約出来たところにはなりますが、
要治療項目があった方には、紹介状を入れていただく仕組みを作っている。
紹介状費用の軽減になりますので是非ご活用ください。
Q 最後にラジオをお聴きの皆さんに
大和さんからお伝えしたいことがあればお願いします。
⇒協会けんぽでは、年に一回の健診から始まり、保健指導を受け、
異常がある方は早めの受診を行うことで重症化を予防するなど、
健康度をアップさせる取り組み「健康づくりの好循環」の
定着・拡大を図っています。
まずは、年に1回は健診を受けていただき、
ご自分のからだから発信されたサインを感じ取っていただきたい。
そのサインを見逃さずにいることが5年後10年後の健康度を維持増進させていきます。
私たちはそのサポートを行っていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。
Q 詳しく話を聞きたいという方はどこに連絡すればいい?
⇒協会けんぽ広島支部:082―568―1011