おひるーなプラス!~ライフスタイルに応じた女性の健康づくり~

出演:独立行政法人 労働者健康安全機構 
   広島産業保健総合支援センター
    寺村 清美さん
     
Q 寺村さんがお勤めの「産業保健総合支援センター」とは? 
⇒働く人の、こころも身体も健康でいられるように、
 企業の担当者の方や、お勤めになられている方からの
 電話やメールで相談を受けたり、
 事業場へ訪問させてもらいアドバイスを無料で行っている
 独立行政法人が運営している機関。
 人事労務の方々や、産業医や衛生管理者さんをはじめとする
 企業内で健康づくりを支援しているスタッフの方々に、
 年間を通して、各種セミナーを開催。

Q 女性特有の体の悩み、特に月経痛を抱えているという方も
  少なくないですよね?
⇒厚生労働省が発表しているデータでは、
 月経痛を抱えている20 代は、64.2%、30 代は 51.8%
 月経痛で受診した女性のうち、
 子宮内膜症や子宮筋腫等、何等かの病気を原因とする
 月経困難症の割合は、20 代で3割、30 代で5割、40 代で7割。
 働く女性の半数弱は、月経異常を感じても婦人科等を受診しない。
 ほとんどの中高生女子は、月経痛やPMS(月経前症候群)と言われる、
 月経がくる前におこる不快な症状のために
 生活に支障が出るような状態でも婦人科等に行かない。

Q 放っておくと将来的に大きな病気につながる可能性もありますし、
  将来の妊娠・出産を考えたときに、早めのケアは大切では?
⇒ひどい月経痛などが毎回続くということは、
 不妊症や卵巣がんになるリスクがあると言うことを理解してほしい。
 子宮内膜症や子宮筋腫といった病気を、
 妊娠希望の有無に関わらず、若い世代からしっかり理解して、
 健康に関して知識をつけておくこと、
 ヘルスリテラシーを上げておくことが大事。
 女性同士で話し合うことも、日本人は、あまりしない。
 婦人科系統の病気は、何だか恥ずかしくて、
 口に出さない国民性があるが、口にしづらいではなく、
 相談してみよう、大事には至らないならそれはそれでよいから
 とりあえず病院に行って診てもらおう、と思うことが必要。
 若い世代から、婦人科受診のハードルを下げる対策が必要。

Q 一方で、周囲や職場も女性特有の健康問題について
  知っておくことは大切ですね。
⇒男性のホルモンには周期はなく、
 年齢と共に緩やかに低下する傾向があるが、
 女性は、一生を通じてホルモンは劇的に変化する。
 そういうホルモンの違いが男女にあるということを会社全体が理解し、
 女性ならではの身体の特徴に対する相互理解と歩み寄りが大事。
 女性がキャリアを探索し確立させていくライフステージにおいては、
 ホルモン分泌の変化は激しく、
 月経前症候群や月経困難症で悩みながら働いている。
 キャリアを維持する頃のライフステージでは、
 ほてりや疲労感など、更年期障害等の始まりと重なるため、
 仕事のパフォーマンスを維持しようとしていると状態であることを、
 周囲が理解することが必要。
 また、出社しても健康な時と比べて
 仕事のパフォーマンスが半分以下になると感じている女性は多く、
 その割合は約65%。
 PMSのせいで自信を失い、昇進を断ったことがあると答えた女性が
 17%と言う調査も。

Q 職場ではどんなサポート体制や取り組みをしていけばいい?
⇒月経困難症をはじめ、女性特有の健康問題に悩む女性労働者に対して、
 例えば婦人科等を受診する場合、職場の配慮が重要。
 労働基準法では、正社員やパート、アルバイトなど雇用形態に関わらず、
 生理日の就業が著しく困難な女性に対して、生理休暇の取得を認めている。
 生理休暇は、法律によって全ての企業に義務付けされた制度であるが、
 認知度も低く、取得率がかなり低い状況で、
 請求した女性労働者の割合は1%程度。
 その背景には、「仕事が忙しく休める雰囲気ではない」
 「男性の多い職場では申し出しにくい、辛さを理解してもらえない」など
 さまざまな事情。
 生理は女性にとって非常にデリケートな問題であり、
 症状や考え方も一人一人違って当然であるため、
 企業側が配慮する姿勢が重要。
 上司に相談しやすい相談体制を作る必要がある。
 企業の中の相談担当者を女性も配置するというのも一つ。
 先ほどの、「生理休暇」の名称だと取り辛いので、名称変更も一つ。
 当機構では、「ヘルスケア休暇」と変更しました。
 ただなかなかすぐにとはならないと思うので、
 まずは衛生管理者等に対して女性特有の健康課題の理解を深め
 知見向上を図ることも一つ。
 より専門的な相談体制づくりも支援策の一つ。

Q 女性の健康問題を学べるような場所、あるいは相談できる場所は?
⇒女性の健康問題を考えるセミナーを用意している。詳細はHPで。
 職員研修で女性の健康課題を取り上げるのも一つ。
 講師の派遣は当センターで。
 働く女性の相談ニーズにも対応するために、
 個別相談をメールでも受け付けている。
 産業保健総合支援センターと、女性健康支援センターや
 不妊専門相談センターとの連携強化を図るために、
 連携コーディネーターを配置。
 私が、助産師の資格も生かしながら、コーディネーターとして
 相談連携や支援できれば。是非ご相談を。

Q 女性が働きやすい職場を作ることが
  結果的にみんなが働きやすい職場づくりにつながりそうですね。
⇒改正育児・介護休業法も、4月1日一部施行されましたし、
 10月1日からは、産後パパ育休(出生時育児休業)が創設され、
 育休とは別に、取得可能となる予定です。(育児休業の分割取得)
 男女が希望どおり働ける社会づくりにむけて、
 ライフスタイルに応じた女性の健康づくりの推進は
 健康経営の促進につながりますね。


カレンダー

1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

TOP