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女性の健康と健康経営


ゲスト

広島市健康推進課
保健師 田村 愛美さん

内容

Q 最近は「女性の健康」に特化した話題を、よく耳にするようになった・・・
⇒女性はライフステージによってかかりやすい病気が違い、
 女性ホルモンの影響を大きく受ける。
 女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごすためには、
 家庭や地域、職場など生活の場を通じて、
 女性の様々な健康課題を社会全体で総合的に支援することが重要。

Q 健康課題の有無にかかわらず、女性には妊娠や出産といった、
  女性ならではのライフイベントを迎える可能性がある。
  その中で働き続け、その能力を発揮するためにも、
  女性の健康への理解や支援は大切。
⇒今は女性の社会進出が増えているが、
 「健康に自信がある女性ほど長く働き続ける自信がある」、
 「健康に自信がある女性ほど離職検討の経験が少ない」といった調査結果もあり、
 女性の健康支援は大切。
 健康を支援することで、女性の離職を防ぎ、
 仕事に対する自信やモチベーションを高める効果が期待される。

Q とはいえ、企業の健康支援と聞くと、生活習慣病対策やメンタルヘルス対策をイメージする。
  企業の女性特有の健康支援は進んでいる?
⇒これまで企業では、女性特有の健康課題があることについて、
 あまり認識されてこなかった。
 経済産業省の調査では、約7割の女性が健康や体に関する十分な支援がないと感じている。
 さらに、経済産業省は女性の健康課題による経済損失は3.4兆円にものぼると発表している。
 女性ホルモンに影響する月経や更年期障害、妊娠・出産、育児など
 ライフイベントを通じて起こり得る女性の健康課題への適切な働きかけを行うことで、
 女性の持つ能力を十分に発揮できるよう、
 社会全体が女性の健康課題に理解を示し、働きやすい環境を作っていくことが大切。

Q 確かに月経のように、病気ではないけど腹痛や頭痛だったり女性特有の症状がある。
⇒月経もそうだし、比較的若い世代からかかる人が多くなる
 子宮頸がんや乳がんのような婦人科のガンなど女性特有の健康課題は様々。
 現代の女性は、ライフスタイルの変化で妊娠・出産の機会が減っているため、
 月経回数は昭和初期に比べて9倍~10倍に増えている。
 そのため、月経痛や月経前症候群(PMS)、子宮内膜症、子宮筋腫といった
 月経や女性ホルモンの分泌が多いことによる病気や症状が増えていると言われている。

Q 更年期の症状もそうですよね。
⇒女性は更年期になると、女性ホルモンの減少による症状が多くなる。
 日常生活に影響を及ぼすような「更年期障害」ほどではないけど、
 肩こり、動悸、顔や上半身のほてり、
 のぼせで汗が止まらなくなるホットフラッシュ、睡眠障害など
 様々な不調を感じる人は多い。

Q 働く女性が増える中、このような女性特有の健康課題を女性自身も、
  そして職場全体でも理解することが大切。
⇒女性の健康支援をすることは、企業にとって、
 長期的な人材の確保や生産性の向上といったメリットをもたらす。
 女性のキャリアアップや管理職登用につながることも期待される。
 全ての従業員が健康で生き生きと長く働ける環境の実現のため、
 女性の健康課題に対してもお互いに助け合い、
 柔軟に対応できるような職場づくり、
 すなわち従業員の健康管理を経営的な視点で考える健康経営に是非取り組んでください。



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