霞クリニック医師 島村泰輝さん
広島大学医学部医学科 林 侑果さん
Q 乳がん検診の受診はとても大切。受診は進んでいる?
⇒(島村先生)
近年日本人女性に急増している乳がんですが、
治療法が進み、早期に見つけて適切に治療すれば
9割以上のケースで治癒が期待できる。そのために大切なのが検診。
しかし、令和4年の厚生労働省の調査によると、乳がん検診の受診率は50%に満たない。
広島県はさらに低い、42.6%。
Q なかなか進んでいないのが現状・・・
ちなみに受けられたことがある方はご存じだと思いますが、
改めてどのような検査をするのでしょう?
⇒ (島村先生)
日本における乳がん検診はマンモグラフィーと超音波(エコー)検査が主流ですが、
MRIを使った検査でも乳がん検診ができる。
Q 検査方法も選べるのですね。
⇒ (島村先生)
それぞれの検査方法にメリット、デメリットがある。
どの検査方法もそれ一つで100%病気を発見できるわけではないので、
ぜひご自身に合った検査方法を組み合わせて受診を考えてみては?
Q 検査方法を選ぶにあたって、やはり女性の大事な部分の検査なので、
気になることも・・・
ここからは、林さんに女性の目線での乳がん検査についてお聞きします。
まず、マンモグラフィーはどんな検査方法ですか?
⇒(林さん)
乳がん検診の国際基準にもなっているマンモグラフィーは、
早期乳がんや乳がん以外の病変を見つけ出すことに非常に有効な検査方法。
ただ、乳房をできるだけ引き出して圧迫して、薄く広げた状態で撮影するので、
人にもよりますが痛みを伴う場合もありますし、
乳房を触られるのに抵抗がある、見られるのが恥ずかしいという声も聞く。
また、レントゲン検査のため、わずかですが放射線被ばくがある。
Q 超音波(エコー)検査はどう?
⇒(林さん)
乳房に超音波を当てて、内部の状態を知ることができる検査方法。
放射線被ばくがないため、妊娠中の女性でも安心して検査を受けることができる。
痛みを伴わない検査ですが、上半身だけ裸になって、
乳房に直接センサーを当てて検査する。
こちらも、乳房を触られるのに抵抗がある、見られるのが恥ずかしいという声も聞く。
Q 一方、MRIを使った検査はどうですか?
⇒(林さん)
MRI乳がん検診は、大きな穴の中に体を入れて、
それからFMラジオに用いられる電波を体に当てて、体の中の様子を画像化する検査。
検診の流れですが、最初に、MRIは金属があるとくっついてしまうので
検査用の服に着替えてもらう。
その後、ご自身で検査服の前を開けていただき、乳房や頭の位置を装置に合わせて、
およそ20分うつぶせになっていただくだけ。
ですので、検査による痛みもなく、乳房を触わられることもありません。
Q 痛みがないとか、恥ずかしくないとか、乳がん検診の抵抗感が少なくなりますね。
⇒(林さん)
「痛い」「恥ずかしい」が嫌で受診をためらっている方は、
ぜひMRIによる乳がん検診を検討してみてください。
Q 林さん、ありがとうございました。島村先生にお聞きします。
林さんのお話ですと、MRIによる乳がん検診は
いいことずくめのような気がしますが、いかがですか。
⇒(島村先生)
わたし自身、MRIによる乳がん検診の有用性を確信し検査を行っておりますが、
MRIによる乳がん検診は、いまだ学会や公の機関で推奨されている検査ではありません。
有用性について研究や議論が行われているところですので、
現時点ではマンモグラフィー検査やエコー検査と併せて受診されることをおすすめしています。
Q 最後に、MRIによる乳がん検診を受けてみたいという方は、
どうしたらいいでしょうか?
⇒(島村先生)
県内にも受診できる病院がいろいろあります。
ぜひお近くの専門医がいる病院を探してみてください。